CDの最適化
CDの読み取り面に汚れがついた時、CDの解説書では「眼鏡拭きやクリーナーで拭け」 と言っているが、これではタバコのヤニなど、目に見えないゴミなどは取れないらしい。 このままでは読み取り速度が遅くなるばかりか、オーディオCDの場合は再生したときの 音質が下がる事もあるそうだ。

音楽CD・データCD

実は水で洗えるのをご存じだろうか?中性洗剤を付けた柔らかいスポンジで、 CD全体を軽く洗ってやるだけで十分汚れが落ちる。普通「CDって水につけると壊れちゃいそう」 と思うかもしれないが、CDは次のような構造になっている。:
まず、CDのタイトル等が印刷されている「保護層」が被さって、 全体を「基盤」で包んで、中に「反射層」と「記録層」がある。
記録層を守る「保護層」は完全に耐水性であり、全体を包む「基盤」はプラスティック系樹脂で充填してあるので、あまりにも長時間でなければ、水は「記録層」まで浸透しないだろう。
なにより、「保護層」が最もデリケートな部分なのだ。 「保護層」のすぐ真下は「記録層」。亀裂が入ったら一発でオシャカだ。 「硬いボールペンで文字を書かないで」という理由も、ペン先が「保護層」を破り 「記録層」を破壊してしまう恐れがあるからである。

CD-R、RW、DVDは・・・

水で洗うのは止めたほうが良い。CD-R/RWは水に非常に弱い素材で出来ている。
CD-R/RWの保護層は簡単に剥がれやすい。ガムテープか何か、 粘着性のあるものをくっ付けて剥がすだけで壊れてしまう。 そしてCD-R/RWで使われる記録層の素材は、水に非常に解けやすい物質のため、 記録層にまで水が浸透したら、もう復旧はできない。
軽く洗うだけなら大丈夫だと思うが、長時間の水洗いはあまりお勧めできない。
DVDはどうだろうか?あまり洗った事がないので分からないが、 DVDは特殊な2重構造をしており、DVDの中に水が溜まる、 という事があったので、止めておいた方が無難。

傷付いたCDを蘇らせる

ハイテクスポンジと呼ばれる、スーパーなどで良く売られているスポンジを使おう。 消しゴムのようにこするだけで汚れを落とすという、面白いスポンジである。
このスポンジは研磨剤と似た性質で、特有の超マイクロ繊維で汚れを削り落とすというものだ。 プラスティックの表面をこすってみると、ほんのわずか傷が付いて削れている事がわかる。 これを利用すれば、CDの読み取り面を研摩することができる。
やり方はいたって簡単:

これを放射状という。
  • ハイテクスポンジを買ってくる(¥100~300くらい?)。
  • スポンジを包丁もしくはカッターで使いやすい大きさにカットする。
  • 水を濡らして、水気を軽く切る。
  • 傷付いた読み取り面をまんべんなく放射状(右図参照)にこする。 少し強めにこすった方がよい。
  • 均等に磨き終えたら、最後に中性洗剤などで洗ってやろう。
磨き終わると全体的に白くなっているが、しっかり磨けている証拠である。これでもCDが蘇らない場合は、残念だが諦めるしかない。

CDを良くする改造

CDは、データ読み取り中にかなりエラーが起きているらしい。 CDのエッジの部分(CDの中央部分と外周部分)が「鏡」になってしまい、 不必要なレーザー光線が乱反射してエラーになるそうだ。
ならばエッジの部分を「鏡」にさせなくすればよい。 一つは金属用の目の細かい紙やすりでエッジを磨いてやる、という方法。 均等に磨ければよいが、万が一違う所を傷つけてしまえば壊れてしまう恐れがある。 もう一つは、マジック等の黒い油性インキでエッジを黒く塗ってやると言う方法。 これなら傷付く恐れはない。しかし、一度ついたマジックは、 非常に落としづらいので、そこも注意したい。
改造したCDを使ってみよう。例えばCDからMP3へエンコードすると、 いつもより読み込み速度が上がっているはず。 実験では、6.0倍速で読んでいたCDが一気に14.0倍まで上がった事がある。
通常のCDプレーヤーにかけて聞いてみよう。ほんのわずがだが、 ノイズが減ってクリアな音になっている。
CD-R/RWに同じ改造をしてもよいが、既にエッジに「ぼかし」のような 研摩処理が施されているものがあるので、無理にやらなくてもよい。DVDも同様である。

エッジに黒マジック処理をしたものと(左)通常のもの(右)。
これだけの処理で随分と性能が向上する・・・