うちのPCは3台あり、どれも頻繁に使うものばかりだ。
PCを切り替えるたびにキーボードとマウス(以下、入力装置)を
入れ替える必要があり、面倒である。さらに入力装置をPC3台分用意すると
場所もかさばって作業スペースもだいぶ狭くなってしまう。
ならば、入力装置を一つに統一してしまえばいい。USBの入力装置なら、
どのマシンでも使用可能で、抜き差しも自由だ。
つまり、USB切り替え機を作ってしまえば簡単で済む。
今回は3ポートに切り替えができるものを紹介しよう。
用意するもの
- USB端子(Aタイプ・Bタイプ)4コ一コ50円
- ケース(適当なサイズ)200円
- プリント基板(ケースに合う大きさで)100円
- ロータリースイッチ(2回路6接点・ノンショートタイプ)150円
- ロータリスイッチ用ツマミ100円
- ドライバー・ハンダごて・ビニール線など
回路図
難しい回路は作らない。半導体も使わないので、非常に簡素な配線になる。
ぶっちゃけプリント基板も使わなくても良いくらいであるが
、USB端子の固定が必要なので、ないと困る。
USB端子の組み付け
先にプリント基板にUSB端子を組み付けてしまおう。
USB端子には基板に固定するための「ツメ」が2つ付いているが、
プリント基板の穴が小さすぎて通らない。ツメが通るようにピンバイスなどで
基板の穴を拡張しておこう。ツメが入ったら、挟み込むように内側に曲げて
固定しよう。
取り付けたあとはこんな感じになる(配線は適当につけたもの):
ケースの加工
USB端子に合わせて、ケースに窓を開ける。仮組み立てして、
端子が通るところを濃い鉛筆でなぞっておこう。またロータリースイッチが
出る穴もきちんと印をしておく。場所が定まったら、ミニ四駆の軽量化の要領(笑)
で穴開け・ニッパーで切り取り・カッターでバリ取りをしよう。
うまくできたら、再び仮組み立てして、
ちゃんと端子が通るか確認しよう。そして最後は紙ヤスリで淵をなめらかにする。
配線
あとはそれぞれの端子の配線だ。電源線(回路図の赤・灰)は一カ所のUSBポートで十分だ。
全部のUSBポートと接続して並列回路にして、供給電力を上げようとすると、
過剰供給となってコンピュータに負担がかかってしまい、エラーになってしまうし
下手したらコンピュータが破損する恐れがあるから、注意しよう。
信号線(回路図の緑・青)の付け方だが、USB-Aタイプの方 (入力装置側)を
ロータリースイッチのINの方に、それぞれのUSB-BポートにはOUTの方に繋ごう。
ロータリースイッチはメーカーによってそれぞれ違うから、
テスターや、メーカのHPなどで確認されたし。
組み立て
最後は組み付けだ。先にロータリースイッチを入れ、ナットで締め付ける。
次に邪魔にならないよう配線をまとめ、プリント基板をケースに押し込む。
USB端子の金属部分がロータリースイッチの端子にぶつかりそうなら、
絶縁テープを貼っておくと安心だ。
うまくはまったら、底板をネジ止めし固定する。あれば、
ゴム足もつけておくと立派に仕上がる。完成するとこういう風になるぞ:
使用例
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自分はPFU社のキーボード(Happy Hacking Keyboard)を使っており、
内蔵ハブにマウスを繋いでいる。キーボードのUSB端子を差し替えるだけで、
両方移動できるようになる。
ここでは、キーボードのUSB端子を切り替え機のA端子に接続し、
各々のB端子から各PCに接続した。あとは、ツマミをひねるだけで出力先が切り替わる。
ただ設計上、電源供給を行うポートが一カ所しかないので、
そこからは常に立ち上げているメインのPCに接続しよう。
どのポートからも電源供給を行いたい場合は、
ロータリースイッチを4回路のものに交換して、
電源線も一緒に切り替えるようにすればよい。
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